国内株式の一般口座残高の取得価額(取得日)がわからない場合
先日のこちらの記事の続きです。
特別口座から無事に振替できたはいいものの、手元に取得日の控えがない状態でした。
幼少期から保有していた株式なので、10年以上経過しており顧客勘定元帳から確認することもできなさそうです。
どうすればよいのか調べつつ、無事解決できたので記事に纏めます。
【取得価額の確認方法】
取得価額はいくつか確認できるパターンがあり、それぞれ国税庁のページに纏められています。
▼上場株式等の取得価額の確認方法(税務署)
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/joto-sanrin/kabushiki_shutoku.pdf
簡単に列挙すると、下記の通りとなります。
① 取引報告書
② 顧客勘定元帳
③ 日記帳や預金通帳などの手控え
④ 名義書換日を調べて取得時期を把握し、その時期の相場を基に取得価額を算定
①の取引報告書はもちろん、10年以上経っている場合は証券会社に依頼して②の顧客勘定元帳を参照することも難しいです。
③の手控えもなく、今回はそれらが参照できない場合の④で参照することにしました。
ちなみに④でも調べられない場合は売却時の譲渡価額の5%を取得価額とすることができますが、それだと膨大な譲渡税がかかってしまいます。
【名義書換日の調べ方】
名義書換日というものはどうやって調べればいいのだろう?となったのですが、こちらは先ほどの国税庁のページに記載がありました。下記に引用します。
例えば、発行会社(株式の発行会社が証券代行会社に名義書換業務を委託している場合にはその証券代行会社)の株主名簿・複本・株式異動証明書などの資料(④’)を手がかりに株式等の取得時期(名義書換時期)を把握し、その時期の相場(④”)を基にして取得費(取得価額)を計算することができます。
なお、④’においては、株券電子化後手元に残った株券の裏面で確認しても差し支えありません。
つまり、証券代行会社(信託銀行)に”株主名簿・複本・株式異動証明書などの資料”を発行してもらえれば取得時期がわかるということです。
前回の記事でも記載した通り、自分はカッパ・クリエイト(7421)の取得価額が知りたかったので、証券代行会社となる三井住友信託銀行で取り寄せれば良いようです。
下記を参照しつつ、「調査依頼書・証明書交付請求書」を記載し、三井住友信託銀行へと送付しました。
【株式移動証明書の受領】
請求書を提出してちょうど3週間で株式異動証明書が送付されてきました。
ちなみに費用は無料。ありがたいです。
こちらを参照すると、名義書換日が2006/7/24であることがわかりました。
これで無事取得日は分かりました。あとはこれをもとに取得価額を調べるだけです。
【取得価額の調べ方】
確定申告するためには、取得日を元に取得価額を調べる必要があります。
自分はYahoo!ファイナンスを元に当時の株価を参照しました。(上記国税庁のページの④''にあったように、そのほかには当時の新聞などで調べられるようです)
Yahoo!ファイナンスの銘柄ページ > 時系列 から過去の株価を参照できます。
国税庁ページ④''にある通り、取得価額は終値を参照するため、当時の価額1,734円であることがわかりました。
ただ、株式異動証明書にも記載がある通り、2014/3/1に株式分割が入っているため、現在の価額で言うと867円が取得価額となります。(これを計算してくれているのが表の一番右の調整後終値です)
これをもって無事、売却時確定申告に使用する取得価額が867円であることがわかりました。